首長族の村

首長族の村

首長族の村の女性画像首長族の村は、チェンマイ・チェンライ・メーホンソンなどに、いくつかあります。

チェンマイの首長族の村はエレファントキャンプのすぐ近くにあり、チェンマイ市内からクルマで40分ほどの距離です。

首に金色のリングをつけることから、一般に首長族と呼ばれていますが、首長族は正式な部族名ではありません。
彼らはカレン族に属する部族のひとつであり、正式部族名は、カレン・パドゥン族です。

チェンマイの首長族の村に足を向ければ、たくさんの首長族の女性たちや子供たちとふれあうことができます。

無邪気に村の中を走り回っている幼い女の子も、首にはしっかり金色のリングをつけています。

首長族の女性は、5歳くらいになると金のリングを首にはめて生活する習慣をもっています。
寝るときも、もちろんリングはつけたままで、24時間ずっとつけ続けています。

首長族のリングは、1本の真鍮でできたコイル状の輪です。

身体が成長するとともに、より長い真鍮に取り替え、リングの数をひとつずつ増やしていきます。

首長族にとって、リングの数がどれだけ多いのかは、大きな関心事です。
首長族の男性は、どれだけリングの数があるか、つまり、どれだけ首が長いかで、部族内の女性の美人度を計るからです。

美人の定義は、国や地域によってまったく異なります。
首長族にあっては容姿よりも、首の長さこそが、最大のチャームポイントなのです!

そのため、首長族の女性は幼い頃からリングをつけはじめ、少しでも首が長くなるように努めます。

ちなみに、このリングの重さって想像できますか?

チェンマイの首長族の村では、首長族が実際にはめるリングを、手にとることができます。
試しに半円のリングを首につけもらうこともできますので、ぜひ挑戦してみてください。

そのあまりの重さに、きっと驚くことでしょう!

機を織る首長族の少女画像

機を織る首長族の少女

半円のリングでも、3キロから4キロはありそうです。
こんな重たいものを、寝るときもずっとつけなければいけないなんて、かなりきついでしょうね。

ところが、首長族の女性は、腕や足にも真鍮のリングをつけているではありませんか!?

真鍮のリングは、首長族の女性にとって、最大のオシャレなのです。
オシャレに夢中になるのは、首長族の女性も、タイも日本の女性も、なんら変わりないようです。

ちなみに首長族の首が長く見えるのは、実際に首が伸びているわけではありません。

重いリングを毎日つけ続けることで、肩の骨が少しずつ下へずれていくために、首が長いように見えることが、レントゲン撮影によってたしかめられています。

首長族の女性がリングを外すと、首が折れて死んでしまうという噂もありますが、実際にはそんなことはありません。

リングを外して生活していれば、そのうちに肩の骨がじょじょに元に戻り、普通の首の長さに落ち着くことがわかっています。

ではなぜ、カレン・パドゥン族の女性は、首にリングをつけるようになったのでしょうか?

言い伝えによると、はじめは満月の日の水曜日に生まれた女の子だけに、リングをつけたそうです。

機を織る首長族の少女画像3

水曜日に生まれる女性はなぜか、虎に襲われて命を落とすことが多かったため、虎から狙われやすい首を守るために、リングを巻くようになったと伝えられています。

しかし、やがて次第に、部族内のすべての女性がリングをつけるようになっていきます。

どうやらその理由は、村からの逃亡を防ぐためだったという説が有力のようです。

民族の純潔を守ることは、少数民族にとってはいつの時代も、大きな課題です。

首に目立つリングをつけていれば、他民族の若者と恋に落ちることもできないでしょうし、村から逃げることもできそうにありません。

それが真実だとすれば、首長族のリングは、なにやら物悲しい歴史を秘めているような気もします。

もちろん今の時代は、首のリングを強制されるわけではありません。

部族に伝わる風習として、首長族の女性は当たり前にリングを首に巻きます。

カレン族の人たちは、もともとビルマ(現ミャンマー)から戦火を逃れてきた難民です。
タイには多くの山岳民族が住み着いていますが、そのなかでもっとも人口を多く擁しているのがカレン族です。

今日、ほとんどの山岳民族はタイの国民ですが、カレン族は難民扱いになるため、タイの国民ではありません。

そのため、法律による制限を受け、自由に労働することもできないため、観光客が落とす村への入場料やお土産を売ることが、首長族にとって貴重な資金源となっています。

首長族の子供たち画像

首長族を含め、カレン族の人たちにとっては、ビルマでの戦火が止み、晴れて祖先のいた地に戻ることこそが、今の不安定な状況を脱する最善の道です。

しかし、タイにとっても、首長族は貴重な観光資源です。
実際のところ、首長族に会うためにタイに来る人や、チェンマイを訪れる観光客も、かなりいます。
タイとしては、首長族の村をこのままタイ国内に残したいという思惑もあるようです。

いずれにせよ、水面下に複雑な事情をはらんではいるものの、首長族の村には、実際に毎日の営みを繰り返す首長族の人たちが、たくましく生きています。

異文化と間近に接することで、首長族の独自の文化や風習を理解し、敬っていただきたいと、切に願います。

首長族の村  ギャラリー

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首長族の村画像
首長族の村へ
首長族の民家画像
実際に暮らしています
首長族の民家画像2
村の民家
首長族の村杵画像
昔ながらの暮らしぶり
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手作りの弓矢
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手作りの品がたくさん!
首長族の村田園風景画像
のどかな田園風景
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どことなく懐かしい風景
首長族の村入口画像
首長族の村の聖域へ
首長族の女性画像
機を織る首長族の女性
首長族の村土産屋画像
お土産屋さん
首長族の村工芸品画像
手作り品が並びます
首長族の村子守り画像
首長族の若いお母さん
首長族の村の路地画像
首長族の村の路地
首長族の村の教会画像
キリスト教の教会
首長族の談笑する女性画像
談笑する首長族の女性
撮影に応じる首長族の女性画像
記念撮影もOK
首長族の少女画像
首長族の少女
首長族の学校画像
首長族の学校
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村の路地
ヤオ族のエリア入り口画像
ヤオ族のエリアへ
ヤオ族の女性画像
ヤオ族の女性



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